“stay hungry, stay foolish” は何を言いたかったのか?-マックはパソコンではない。マックはマックだ。-


スティーブ・ジョブズ氏が亡くなってから、彼のスピーチの最後のフレーズ“stay hungry, stay foolish” がずっと話題に上っている。
自分なりに彼が何を言いたかったのかなぁなんて、考えてみた。
【be ではなく stay】
be のほうが一般的にも関わらず、stayを使ったのには意味がある。
stayには、“継続、~し続ける”という意味があり、hungryでい続けろ、foolishでい続けろ、と言っている。

【stay hungry】
I'm hungry for learning. なんていい方があるんだけど、この場合“知りたい”(知ることを望む)という意味になり、hungryには切望する、渇望するなんて意味がある。

“stay hungry” --- 望み続けろ
自分の信念や感覚をずっと望み続けていなさい、って意味かなぁと思う。

【stay foolish】
foolish--- 愚かな、分別のない、滑稽な、ばかげた、ばつが悪い、恥ずかしい etc..これも色々な意味がある。

大切なのは、“誰からみて”foolish なのか?ってこと。
世間一般の常識や固定観念、疑問をもつ余地のない当たり前と思われていること。そんな目から見て、「愚か者であり続けろ」ってことだと思う。

【マックはパソコンではない。マックはマックだ】
「“マッキントッシュ”というパソコンの特徴」を尋ねた記者に対して、
「マックはパソコンではない。マックはマックなんだ」とコメントが返ってきたそうだ。
スティーブ・ジョブズ氏は、自分の製品や考え方を既成概念にあてはめられるのが大嫌いだったのだろう。
人は成長とともに常識や固定観念、ステレオタイプを増やしていってしまう。日本の社会の常識、業界の常識、会社の常識、そういうものに囚われてしまう。
無意識に自分独自の考えや感じ方・捉え方を、周りと違うからという理由だけで深く考えずに無視してしまう。

でもそれは、個性を失くしていく過程にならないかな?
“stay foolish”というのは、当たり前・常識と思われていることに
「なぜ?」と問いかける姿勢を持ち続けろ、ということだと思う。
傍から見たら「あの人、おかしいんじゃない?どうかしちゃったんじゃない?」って思われるようなことでも、自分にとって面白いと思うこと、正しいと思えることを信念を持ってやってみろ、ってこと。

「バカになる」というのは、とても孤独な闘い。
周りの常識から外れたこと、無価値と思われることをするのは、とても勇気のいること。

誰だって失敗したくないし、恥をかきたくない。
たとえ何かやろうとしても、「成功しそうにない」「それは流行じゃない」のような思い込みや固定観念があったら、実行できない。


そんな自分の中の恐れとの闘い、世間の偏見との闘いをし続けろ、と言いたかったのかなと思う。

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